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言葉が遅れていた美保ちゃんの場合
     
言葉が遅れていた美保ちゃん

美保ちゃんは2歳の女の子です。 言葉が遅い事を保健所から指摘され、刺激を与えるように指導され ましたが 何をどうしてよいか分からず、知り合いに話したところアニーを紹介されて連絡をして来られました。

お母さんは自閉症ではないかと心配しておられましたが、美保ちゃんに話し掛けたり、様子を見る 限りでは、その兆候はなく、言葉の遅れでしたので、お家での生活や食事、運動について、お話 しをしたところ、お母さんよりたくさんの思い違いをお伺いする事になりました。

お母さんはピアノの先生でクラシック音楽が大好きでしたので、胎教から聞いていたそうです。 生 まれてからもいつでも、音楽が流れている状態でお母さんがピアノを教えている時は邪魔にならな いようにビデオを見せていたそうです。

食事は牛乳、ヨーグルト、パン等が中心で、あまりご飯を食べないという状態でした。

音楽を聞かせる事はいけないことではありませんが、機械音が流れっぱなしというのは赤ちゃん にとってストレスになり、音楽が流れている時はお母さんの語りかけが少なくなってしまう事があり ます。 もちろん、ビデオも同じです。

そこで、言葉が出てくるまで、音楽とビデオ、テレビを消す事を提案しました。

それと、食事に関しても、ご飯中心の和食に替えて牛乳、ヨーグルトはしばらく、お休みしてもらいました。

いままで、良かれと思ってしていた事を全て否定されて、お母さんはご自身を責めていらっしゃいましたが 知らずにしてしまった事ですから、前向きにこれからどうするかを考えて、進めていきましょう。

私自身も、知らずに間違った事をたくさんしてきました。でも、悔やんでいても、何も始まりません。「これからですよ。一緒に頑張りましょう!」とお伝えしました。

お母さんの語りかけはとても重要ですが、お母さん自身がなにを話したら良いかわからないという事でしたので、絵本を読む事と、歌(童謡)を歌う事を提案し、しばらく続けて頂いた所、約3週間で、少し言葉が出てきました。

お母さんのことを「たーたん」、ありがとうを「あーと」と言いはじめ、表情もニコニコ安定したお顔になってきました。

2〜3ヶ月はかかると思っていましたので、こんなに早く言葉が出始めて、「たーたん」の言葉を聞く度に、お母さんと一緒に「よかったね、よかったね」と涙ぐんでしまいました。

母親にとって、お母さん、ママ、たーたん どんな呼び方でも、とっても嬉しいんです。 (10数年前、私も我が子に「たーたん」と呼ばれた時は嬉しくて、舞い上がっていました。) とはいえ、まだまだお話しを始めたばかりなので、後戻りしないように、お母さんにも 頑張って頂きたいと思います。

ここ数年、この様に言葉の遅い子が増えているように思います。 ただ、言葉が遅いだけでしたら、今回の美保ちゃんのように 早ければ、1ヶ月位で変化がある子もいますが、 自閉症気味だったり、発達遅滞だったりすると、これだけではすみません。

子どもの事で、気になる事や他のお子さんと何かが違うと思った時は 母親である自分の勘を信じてすばやい対応が必要だともいます。 悩んでいるお母さん、お父さんがいらっしゃいましたら是非お声を かけて頂きたい、そして、一人でも多くのお子さんに希望と勇気を差し上げたいと思います。